アマミノクロウサギについて

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アマミノクロウサギ

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撮影:長尾淳史

アマミノクロウサギは世界で鹿児島県・奄美大島徳之島にのみ生息する夜行性のウサギ科の生物です。200万年前にユーラシア大陸の一部が切り離され、奄美群島が誕生した時から姿形をほとんど変えず、今もなお原始的な姿形をしています。 ユーラシア大陸に残った祖先は天敵に食べられ絶滅してしまいましたが、奄美群島には天敵となる生物がおらずアマミノクロウサギは絶滅することなく生き残りました。しかし人間の森林開発や猛毒を持つハブ駆除を目的に人間が持ち込んだフィリピンマングースの影響でアマミノクロウサギは激減し絶滅危惧種に指定されました。

現状と問題点

近年ではマングース捕獲活動の成果もあり徐々にマングースの数は減少しアマミノクロウサギの数が回復傾向にありますが、人間が放置し野生化した”ノネコ”による捕食被害や格安航空(LCC)就航に伴い増加した観光客による交通事故死被害が新たな問題として立ちはだかっています。

アマミノクロウサギ保護啓発ムービー

Save the RED List の一環としてアマミノクロウサギ保護を啓発するショートフィルムを制作しました。現在問題となっているノネコによる捕食問題、観光客による交通事故問題はいずれも私たち人間サイドの自然保護意識が問題です。そこで映像という形で、みなさんに現状をわかりやすく説明し知ってもらおうと考えたと同時に、気軽に見てもらえるような内容構成を目指しました。本ムービーでは奄美観光に来た若者をターゲットに保護啓発を行い、同世代である私自身の目線から今自分たちにできる事を問いかける内容になっています。

映像内容

1. 奄美大島の成り立ちと希少な生態系
2. アマミノクロウサギ紹介と問題点
3. 今自分たちにできる事

この三幕で映像は構成されています。 第一幕では、奄美大島の雄大な自然風景とシミュレーションCG映像を駆使して、奄美大島の成り立ちを説明します。そしてこの島に生息する希少な生き物たちを紹介します。第二幕では、“生きた化石”と呼ばれ絶滅危惧種に指定されているアマミノクロウサギにスポットを当て、その生態系を紹介し、アマミノクロウサギがおかれている現在進行形の危険な状況を説明します。そして第三幕、ウサギを守るために観光客の方々に注意してもらいたいポイントを説明・注意喚起をします。奄美大島がこれまで歩んで来た時間の重みと、ここでは多くの貴重な生態系が受け継がれてきていることを、みなさんに映像を通して知ってもらい、自然保護に対する意識が芽生えることを願っています。 また、奄美大島は世界自然遺産登録を目指しており、その過程においても奄美群島の生態系が守られないといけません。アマミノクロウサギをはじめとする奄美群島の生態系を守るためにご協力お願いいたします。